カテゴリー: お菓子と水
残暑の空に、ひときわ目だつ濃いピンク色の花、それがサルスベリです。サルスベリの語源は、木登りが上手なサルでも、滑り落ちるほど樹皮が滑らかという譬えからの和名で、花が咲く期間が長いことから、百日紅とも書きます。でも、夏の始まりから終わりまで、ずっと咲き続けている…
帰省とは、家に「帰り」親を「省みる(見舞う)」こと。つまり、故郷に帰るだけでなく、親の安否を問うことで、帰家(きか)定省(ていせい)の意味だとも言われます。定省は、「昏定晨省(こんていしんせい)」の略、「昏に定めて晨に省みる」とは、昏(夕暮れ)に父母の寝床を整…
聖なる数字「七」で、パッと思い浮かぶのは、夜空に輝く北斗七星ではないでしょうか。
幾たびとなく、夜空を見上げた古代人にとって、北極星の周りを回る北斗七星は、方位を知らせる道しるべになった大事な星です。そのせいか、北極星や北斗七星を崇める信仰が古代…
スバルは、おうし座にある散開星団プレアデス(Pleiades)の和名です。肉眼で見えるのは六個程度なので、日本では六連星(むつら星)といわれます。星が糸で統べた(ひとくくりにした、まとめた)ように集まった星で、古くから王者の象徴、農耕の星として尊重され、古事記…
5月といえば「目に青葉」、新茶の季節です。「茶とは何か」との問いに、千利休は、「渇きを医するに止まる」とします。この渇きは、喉の渇きだけでなく、心の渇きのことも含みます。また、「その道に入らんと思う心こそ 我が身ながらの師匠なりけれ(利休百首)」と、その道を学…
さくらは、「さ+くら」で、「さ」は農耕・田の神、「くら」は「磐座」、田の神が宿る依り代のことです。田の神は、田植えが始まる頃になると、山から田に降りて来て守護神になり、収穫が終わるとまた山に帰ります。その依り代が「桜」で、古代は「山桜」でした。…
「土膏(どこう)動く」は、春になると、土の色や様子が変わってくることを指す言葉です。寒風に乾き、霜に荒れた土が、日一日と艶を回復し、のびやかに湿りを帯びて、僅かに、けれど確実に、冬の土は春の土へ変化します。土の膏(あぶら)が動くという表現は的確だと、幸田文さん…
笑う門には福来る、といいますが、「笑い」は、人間特有のものといわれています。(ヒト以外の霊長類の笑いは挨拶で、犬や猫や馬は笑っているようでも人間と同じ笑いではないそうです)
親密度は、笑いの中に生まれるし、穏やかな微笑みは、場を和ませてくれます。…
注連縄は、神様が降りた神聖な場所を示すもの。これが張ってあるところには、不浄のものは入れないとされます。年末には、一般家屋でも一年の垢を落とし、神様をお迎えする清浄な空間を整え、注連縄飾りをして、聖なる結界を張り、気持ちよく新しい年を始めていきましょう。…